第9回 恐るべき子どもたち
 

 今回はドッグレッグスのメンバーの子どもたちについてご報告しよう。

 ドッグレッグスの子どもたちをみていると、いつも痛感することがある。親のやってることは、子どもたちに様々な影響をおよぼすんだなーと。

 例えば、愛人とワルキューレ瑞穂夫妻の長男である遥(3才)の場合は、産まれた時からどっぷりドッグレッグスにつかっているものだから、その影響の受け振りも凄まじい。最近、遥は家でよく母親に「お腹に『は』って書いて」とせがむのだ。菓子パンマンの物まねだと思うのだが、遙だから「は」なのだろう。さらに遙は「呼んで、呼んで」と言うのである。母親が仕方なく、適当なアニメの曲を流して「こんな子ども見たことない! 遙選手の入場です!」とコールをすると、遙は奥の部屋からパンツ一丁で誇らしげに入場してくるのだ。

 まぁ、ここまでなら微笑ましいかもしれないが、話はさらに続く。母親が「パパと試合する?」と聞くと「じゃ、これで縛って」と紐を持ってきて、ちょこんと正座をするのだ。つまり彼はミラクルヘビー級の父親と、膝立ちルールで試合をしようと考えているわけだ。 なんともたのもしいというか末恐ろしいというか……。

 小さい頃からこんな環境で育つことが、あとでどんな結果を招くことになるかは、数年後になってみないとわからないけど、ドッグレッグスに参加してる親のもとに産まれた以上は諦めてもらうしかないだろう。

 続いて、ドッグレッグスの子どもたちの最年長であるゴッドファーザーとゴッドマザーの一粒種のゴッドファーザーJr.はどうしているかというと……。

 14才になった彼の中では、思春期の嵐が吹き荒れている。ドッグレッグスのトラブルーメーカーといえば慎太郎というのが今までの定番だったが、最近は若手の活躍が目覚ましく、ゴッドファーザーJ.rや菓子パンマンらが次々と問題をおこしている。ゴッドファーザーJ.rについては不登校・非行・不純異性交遊など現代的な問題が山積みだ。

 本人にとっては迷惑な話かもしれないが、こういった問題を家庭や学校だけにまかせているわけにはいかず、当然ドッグレッグスの大人たちが首をつっこんでいる。そういった様々な流れの中で4月のアンチテーゼ北島とゴッドファーザーJr.のシングルが組まれたわけである。

 障害者同士の夫婦の間に産まれた健常者。一般的にみれば「ハンディキャップのある両親のもとでがんばってる子」というふうになるのかもしれない。しかし、話はそんな簡単なものではなく、やはり普通の家庭にはない複雑な問題が生じてくる。しかも情報や物質があふれ、ただでさえ子育ての難しい現代社会の中で、これからも頭を悩ますことはさらに増えていくだろう。とはいえ、ドッグレッグスの子どもたちである限り、黙って見過ごすつもりはないが。

 ちなみに私も現在妊娠中。次回の4月14日興行の5日後が出産予定日になっている。たとえ破水しようともマイクを握り続けようと思っているが、こればっかりはどうなることやらわからない。いずれにしても、またもドッグレッグスの子どもが増えるのは確かなことだ。